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サービス付き高齢者向け住宅のご利用事例

認知症の方を支える連携・76歳男性・要介護度4

【ご利用者の情報】
[疾患]症候性てんかん・認知症・脳出血
[既往症]副鼻腔炎・白内障
[入居動機]
老健を退所することになったが、認知症も進み奥様も介護できる状態ではなくなった。
慣れた施設に通いながら、リハビリも継続し、安心して生活するためにご入居となった。
[ご本人・ご家族の希望]
ご本人:趣味の写真をやりたいが、だんだん難しくなってきた。
ご家族:少しでも体を動かすことで、状態が回復すると良い。

【私たちの想いとご提案内容】
●リハビリを続け筋力低下を防いでいく。
●棟内のレクレーションにも積極的に参加して、楽しんでいただく。
●慣れたデイサービスに通い、今までのお仲間とも継続していただく。
●転倒に注意しながらおケガのないようにしていただいく。

【ケアプラン】
【入居後の状況】
●トイレの位置がわからなく、初めはお部屋から出ていってしまいましたが、定期巡回でこまめな声掛けと貼り紙をすることでわかるようになりました。
●コールのボタンも初めは押せなかったが、練習していくうちに押せるようになりました。
●頻繁に人が入ることにより精神的にも落ち着き、老健で見られていたお隣さんへの侵入もなくなりました。
●アクティビティにも積極的に参加し、生活を楽しめるようになりました。

日常生活を安定した状態で過ごせるようになった!・89歳男性・要介護4

【ご利用者の情報】
[疾患]胃がん・多発性骨髄腫・直腸がん・左腎臓摘出・大腸がん
[通院等]病院からの退院支援

【入居前の状況】
もともとグループホームに入所されており、脱水症状を機に入院。
状態が落ち着いてきたが、医療的な面でグループホームでの受け入れが不可能とのことで、ご入居の運びとなる。

【入居後のサービス状況】
ご利用者自身、早食いの傾向があると事前情報で聞いていたが、実際には入居後は食事がなかなか進まない状況で全介助にての対応となりました。
原因として、病院で提供していたミキサー粥が他の方と違うとのことで、拒否が見受けられていました(病院では個室で召し上がっていた)。
そのため理学療法士に嚥下評価していただき、食事前の体操と口腔マッサージを行うことにより、普通のお粥へ食事形態変更となる。その後、食事量が増加しました。
また、水分の摂取が思わしくないため、ゼリーやお茶の種類を変更し対応しました。
その結果、水分量も上がり自力で摂取できるまでに回復しました。

医療依存度の高い方をサ高住で支える・93歳男性・要介護度5

【ご利用者の情報】
[疾患]入居前のご自宅での転倒による骨折等、複数の疾患
[世帯区分]高齢者世帯 認知症の奥様と二人暮らし
[通院等]昨年秋に脳梗塞で入院
[ご本人・ご家族の希望]
痛みをできるだけ軽減したい
どんな身体になっても、自分のやりたいことをやりたい

【背景と課題】
尿バルーン、在宅酸素を使用。
むくみの症状が強く、定期的な輸血が必要。
身長が182cmと高く、女性1人での移乗は困難。
複数の疾患を抱えており、何があってもおかしくない状態。

【私たちの想いとご提案内容】
お身体の大きさで離床を諦めてほしくない。
奥様との二人暮らしをお看取りまで支えていきたい。

【医療依存度が高い方でも安心のご入居ライフ】
サービス付き高齢者向け住宅では、医療依存度の高い方でもご入居いただけます。
要介護5・尿バルーン・在宅酸素を使用している方が認知症の奥様と二人暮らしができるのも、地域に根付く病院と連携しているサービス付き高齢者向け住宅だからこそです。
ご本人の「好きな物を見て買いたい」というご希望をくみ取り、毎週ヘルパーと一緒に買い物に出かけるサービスを提供しています。
「在宅よりも安全で、施設よりも自由な生活」を実現しています。

[リハビリとの連携]
身長が182cmと高く、立位が取れないため移乗が難しい。
移乗を諦め寝たきり状態にならないよう、リハビリや医療と定期的に安心・安全な移乗方法について情報共有をしています。

【考察とこれから…】
この方の場合、症状が改善することは医学的に難しく、「お看取り」が今後の最大のテーマとなっております。
事前に緊急時の対応をご家族・ご本人・医療・看護・リハビリで情報共有しています。
可能な限りご本人・ご家族が希望された形での「お看取り」が実施できるよう支援します。

急性期病院からの退院支援の事例・86歳男性・要介護3

【ご利用者の情報】
[既往歴・入院経緯]
糖尿病・糖尿性腎症・たこつぼ型心筋症・発作性心房細動・乾癬型薬疹による紅皮症・高血圧
[世帯区分]独居
[人柄]
長年不動産業をされ、登山や写真が趣味。入院前はお散歩が好きで1~2時間歩かれていた。
糖尿病の悪化と腎不全の治療のためご入院される。

【背景と課題】 
サ高住で自分のペースで自由に暮らすご希望があり、個別の援助計画に基づく医療・介護のサポート体制に好意と共感をいただきご入居となる。

【私たちの想いとご提案内容】
介護職員は常にBNPの症状に注意してサービスに入ること。規則正しい生活、精神的ストレスの排除につとめる。
塩分を控えた食事を心がける(間食に気を配る)。視力の低下があるため、日常生活での動線に注意。
【考察とこれから…】
スタッフとの会話も弾み、将棋を指すお友達もできました。
大好きなお味噌汁と食後のゼリーが楽しみで、食事が楽しい時間となりました。
廊下でのリハビリを開始。まだまだ歩行はできませんが、つかまり立ちがスムーズになってきました。

食事がとれるようになり元気になった!・90歳女性・要介護5

【ご利用者の情報】
[疾患]右大腿骨転子部骨折・慢性B型肝炎
[通院等]入院中(退院後の受け入れ)

【入居前の状況】
●入院中は食欲不振のため、毎日点滴をされていた(ビーフリード輸液500ml)
●治療処置がないため退院を促されるが、受け入れ先がなく困っていたところサービス付き高齢者向け住宅を紹介される。
●サ高住で毎日点滴となると訪問看護が入ることになり、介護保険の単位をオーバーし自費が高額になると入居できない。

【入居後のサービス状況】
●医療連携先の医師に毎日点滴が必要か相談
→水分補給的な点滴なので週3回で始めることとする。
●区分変更で要介護2から要介護5になり、介護保険の単位内でおさまり自費はでなくなる。
●ご家族が持ってくるゼリー・軽食等を試みるが、食が進まないので「摂食回復支援食」を提案
→ご家族がご注文。ご様子をうかがっていたところ、食が進むようになり元気も出てきたので点滴を外すことになる。
●食事がとれるようになり便も出るようになる。
●食事がとれるようになるとともに元気になって来たので、ご家族はすごく喜んでおられる。

ご入居後の状態の変化・82歳男性・要介護度1

【ご利用者の情報】
[疾患]右鼠径ヘルニア・腹部大動脈瘤・慢性腎臓病・高血圧
[ご入居前の様子]
ご自宅では独居生活。週2回、ヘルパーに調理と買い物のサービスを受けていた。
また、ずっとお仕事もされていたが、体力もなくなりご入居を機にお辞めになる。認知症の進行や腹部大動脈瘤もあり、生活の中で介護・看護の目が必要になり、お一人だとメリハリのない生活になってしまうためご入居となる。

【背景と課題】
●ご家族の介護困難
●健康状態、危機管理不足
●歩行状態の安定
●コミュニケーションの場の提供

【私たちの想いとご提案内容】
●24時間有人管理により、健康状態や危険の管理
●定時サービス訪問・介護サポートによる状態観察、福祉用具・リハビリ等提案
●アクティビティへの参加(コミュニケーションの場の提供)

【ケアプラン】
【結果…】
●定時サービス訪問・介護サポート・医療との連携により病気の早期発見・処置を行い、健康・危険管理により転倒もなく安全に暮らすことができるようになりました。
●入居当初は混乱もあり尿失禁がみられたが、現在は精神的にも落ち着きその頻度は減りました。
●食事はおかずを残すこともあり、訪問歯科で入れ歯の隙間に食べかすが残り不快感で食べられないことがあったと判明しました。
その後は、入れ歯調整し不快感なく食べられるようになりました。
●腹部大動脈瘤も定期検査は行っているが、動作の制限もなくストレスのない生活をされているようです。
●スタッフとのコミュニケーションは好きですが、入居者様とはほとんどお話しませんでした。しかし、お食事のテーブルを同じ男性入居者様と相席にしたところ仲良くなり、入居者様が集まるアクテビティにも参加するようになりました。

転倒からくる弊害~安心をお届けするには~・80歳女性・要介護度4

【ご利用者の情報】
[疾患]慢性腎不全(透析)・慢性うっ血性心不全・糖尿病・高血圧
[世帯区分]独居(3年前に入居)
[通院等]6年前に脳梗塞で入院

【背景と課題】
週3回透析。心筋梗塞の既往歴もあり、水分制限600cc。
2年前、自宅トイレ前で転倒しているところをヘルパーが発見。
車イスのブレーキをかけずに寄りかかってしまったとのこと。
アザは少し見られたが、大きなおケガはなかった。
その夜より緊急コールが頻繁に鳴りはじめる(ピーク時は1日140回以上)。
転倒後の不安と考えていた。
月末に医療とのレビューに提出した。

【レビュー内容】
●1日140回以上はさすがに多い
●コールで呼ぶ内容はどんなものか?
●眠れているのか?
●水分制限が600ccは守れているのか? 少ないことで認知症状が進む場合がある。

≪様子観察内容≫
①転倒後のコール履歴の抽出
 転倒前は週に1~2回程度。転倒後から何らかの影響があったのは明白
②コールの時間・内容を記録
 ヘルパーにも協力いただき、コールの際にこまめに内容を記録していった(1週間)
③ぬいぐるみ
 コールボタンを離さず持っていたこともあり、手に何か持っていただくことにした。
④水分管理
 水筒を用意し、600ccを先に準備しておく

【現在のご様子】
コール内容は、「トイレ…ただ出ない」「押していない…にぎりしめているから」
一番効果があったのはぬいぐるみでした。お渡してから極端にコールが減りました。
様子観察の際には事務所に来ていただいて、ご本人といろいろお話をしました。
水分に関しては食事の際にもとるので、水分量を合計で調整しました。
理由はなんでもよかったのですが、本人に寄り添い多方面から対応したことで、少し安心し、コールも1日1~2回になりました。
転ぶリスクは回避していませんが、コールを正しく鳴らしていただくことで適切な対応に近くなってきていると思います。